2018年04月23日

すしは発酵の食文化(発酵と腐敗は違います)

鋸南町の気温は18℃ 曇り
※休日・連休はご予約の方を優先させていただきます。

すしは発酵の食文化

現代のすしは、酢を使った江戸前鮨が主流ですが、元々は魚を塩と米飯で乳酸発酵させた馴れ鮨でした。
酢は原料になる穀物や果実から醸造酒をつくり、そこへ酢酸菌を加え、酢酸発酵させて作りますが、乳酸発酵により酸味を生じさせた食品が本来のすしの形態といわれます。古い文献にはすしを鮓や酸しと記しています。昆布で〆る寿し、酢で〆る寿しなどは、馴れ鮨の進化したものといえます。

20161022_085455_470.jpg
(シメサバ寿し 酢で〆てます )

近頃は、熟成肉や熟成寿司などのワードが頻繁にメディアで取り上げられますが、間違った方法での熟成は腐敗との境界線が曖昧なので、食中毒の原因にもなりかねません。肉でも魚でも長年培った熟練の技法が必要です。

発酵は、狭義には、酵母菌(イースト菌)、乳酸菌などの微生物が嫌気条件下でエネルギーを得るために有機化合物を酸化して、アルコール、有機酸、二酸化炭素などを生成する過程である。
広義には、微生物を利用して、食品を製造すること、有機化合物を工業的に製造することをいう。好気条件下で行なわれる酸化発酵(酢酸菌による酢酸発酵など)もある。

20170104_083035_470.jpg
(シロムツ昆布〆寿し)

熟成は歳をとらせることで、酵素と様々な外的環境(温度、湿度、時間など)の総合作用によりタンパク質が分解されて、生命活動に不可欠な成分であるアミノ酸が増え旨味成分が出ることです。自身の細胞に含まれる分解酵素により分解されることであり、微生物の活動によるものではありません。また、食品を「寝かせる」「仕込む」とよく言われますが、これは熟成を意味します。

20160904_091649_470.jpg
(小肌寿し 酢で〆てます)

腐敗は 細菌、真菌、酵母など微生物によって、生物由来の有機物、特にタンパク質などの窒素を含んだ有機物が分解されること。腐るとも言う。ただし分解によって、人間に都合のよい物質が生じる場合は発酵といわれる。腐敗物には腐敗アミン(インドール、ケトン)などが生成分解するため独特の臭気(主に硫化水素やアンモニアなどによる悪臭)を放つ。また、腐敗によって増殖した微生物が病原性のものであった場合には有毒物質を生じ、食中毒の原因ともなる。

20171006_091106_470.jpg
(キス昆布〆)

発酵と腐敗の遣い

食品を放置しておくと微生物の作用で分解され,次第に外観やにおい,味などが変化し,最後には食べられなくなってしまう。このような現象を腐敗と呼んでいる。一方,発酵も微生物の働きによって食品成分が次第に分解していく現象である。

腐敗は魚や肉などタンパク質食品で顕著であるが,それだけでなく,米飯や野菜,果実類など炭水化物の多い食品でもふつうにみられる。また原料が同じでも,蒸した大豆に枯草菌を生やして納豆が作られる場合には発酵とよばれるが,煮立を放っておいて枯草菌が生え,アンモニア臭やネトが生じたときは腐敗と呼ばれる。

ヨーグルトや酒のように糖類が分解されて乳酸やアルコールなどが生成されるような場合は発酵と呼ばれるが,牛乳に乳酸が蓄積して凝固したものはある時は腐敗(または変敗)と呼ばれる。乳酸菌は一般に善玉菌としてのイメージが強いが,包装ハム・ソーセージなどでは変敗(ネト)原因菌ともなる。乳談菌が清酒中で増殖した場合は火落ちといって腐敗を意味する。

これらの例からもわかるように,腐敗と発酵の区別は,食品や微生物の種類,生成物の違いによるのではなく,人の価値観に基づいて,微生物作用のうち人間生活に有用な場合を発酵,有害な場合を腐敗と呼んでいるのである。したがって,臭いの強いくさやふなずしなども,微生物作用が認められるのであれば,それが好きな人にとっては発酵食品であり,嫌いな人にとっては腐敗品に過ぎないということになる。

腐敗防止のために生まれた水産発酵食品

魚介類は畜産動物に比べて,死後の自己消化や腐敗が早く,また,漁獲量の変動も大きいので,捕れるときに捕り,それをまず貯蔵しておく必要があった。したがって,昔から水産では魚獲された魚をいかに貯蔵して品質劣化を防止するかということが最重要の問題であり,干物にしろ,塩蔵品にしろ,魚肉ソーセージや缶詰のような加工品にしろ,水産加工品はほとんどが腐敗防止のために生まれたものといえる。たとえば,缶詰や魚肉ソーセ-ジは魚に付着している微生物を加熱殺菌しその後の外部からの微生物の汚染を密封容器(包装)によって防いだものであり,一方,塩蔵品や干物,佃煮,酢漬けなどは魚の塩分や水分, pHなどを微生物の増殖に不適当な条件にすることによってその増殖を抑制したものである。

syutou03.jpg
(自家製カツオの酒盗 肝と塩で発酵を促します)

ところで,水産加工品の中には,塩辛, くさや,ふなずしのように,微生物や自己消化酵素の働きをむしろ積極的に利用して作られていると考えられる発酵食品があるが,これらの加工品ももとは魚介類の貯蔵から生まれたと考えることができる。たとえば,イカを塩蔵している問に自己消化酵素や細菌の働きで独特の旨味や臭いが生じるようになったものが塩辛,塩干魚を作る際の塩水を数百年間,取り替えずに繰り返し使用してきたのがくさやの干物である。ふなずしも塩蔵しておいたフナを夏の土用の頃にご飯と一緒に漬け込み,乳酸発酵をおこさせることで保存性と風味を付与したものである。
(藤井建 農学博士)

本日入荷の寿司種です。(入荷が少ないものは、早めに無くなるものもございます)

平貝、カツオ、トコブシ、生トリガイ、カマス、サヨリ、春子鯛、シマアジ、アオヤギ、ハマグリ、花鯛、真鯛、甘鯛、金目鯛、煮アナゴ、カレイ、アワビ、サザエ、アジ、生サバ、シメサバ、イワシ、コハダ、地たこ、ダルマイカ、赤貝、ウニ、自家製玉子焼き、他
(魚介は全て天然物です)

皆様のご来店をお待ち申し上げます

※休日・連休はご予約の方を優先させていただきます。
※午後7時以降のご来店はご予約をお願いします。
らかん寿し松月HP
ご予約はこちらからお願します。
お急ぎの場合は、電話でご予約をお願いします。(メールでの返事は時間が掛かります。ご了承ください)
TEL:0470(55)1004
Facebookもよろしくお願いします。

posted by らかん at 10:54| Comment(0) | 寿司の歴史と雑学
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。