2021年07月14日

クロムツとホヤずしと騎馬民族の歴史

鋸南町の気温は23℃晴れ

千葉県ではまん延防止等重点措置を講じるべき区域及びその他の区域の
飲食店に対する営業時間短縮等の要請が8月22日まで継続中です。
※自粛期間中の営業時間は午前11時から午後9時(酒類のご提供は午後8時まで)です。
※当日のご来店は午後6時までに(電話0470551004)ご予約をお願いします。
※7月22日(木)祝日ですが休業いたします。(定休日:毎週木曜日)

黒睦(クロムツ)
スズキ目スズキ亜目ムツ科

黒ムツは肉食で、稚魚期は動物性プランクトンをエサにして成長しますが、体長4〜5cm頃から他魚種の仔稚魚や小型の甲殻類をエサにして成長するので味が凝縮され非常に美味です。

IMG_20200823_125947_470.jpg
(クロムツ寿し)

東京湾で獲れるムツは温暖な黒潮の影響で冬でも暖かで、豊富なプランクトンがある深層海流で育っているので、一年中脂がのって美味しいです。環境が美味しい魚を育み、歯ごたえのある中トロのような味覚です。脂肪がのっているけど、味は淡白で美味、タイの代わりにもなる味です。

IMG_20200511_091304_470.jpg

鋸南では、ホヤの寿司は見かけないですが、産地の宮城県、岩手県、青森県辺りでは、食されています。
美味しいホヤが入ったら、是非松月でも提供したいと思います。

漢字では(真海鞘、真老海鼠、真保夜)と書きます。由来は、『魚鑑』(武井周作天保辛卯 1831)には〈奥州仙台には、ほやほや笑うというに因みて、佳節吉事(せっくめでたき)の時、必食うなり、近年相海(さがみうみ)も希に出つ〉。
■ 炎のように赤い色をしているから「火焼け(ホヤ)」。
■ ほや(宿り木)が根を張るに似ているから。
■ 海鼠(なまこ)の老いたものだから「老海鼠(らうかいそ)」か? [『和名抄』、『魚鑑』(武井周作天保辛卯 1831)
出典はここ

ホヤずしと騎馬民族(すし風土記A 近藤弘著)より

ホヤは冷水を好む、まことに奇妙な原索動物だ。そのホヤの馴れずしを、平安朝廷が、「調」に求めたことが、私には不思議でならない。「調」を納めている国を調べると、若狭と畿内の二カ国。若狭の海は冷たいから、ホヤをとることも容易であったろう。畿内の海といえば、いうまでもなく瀬戸内海。よほど深く潜らぬ限りホヤは獲れないだろう。

ホヤ.png

ホヤずしのような、現代の私どもからみれば、いわばゲテモノずしを、平安朝廷がわざわざ「調」に求めた理由は、考えれば考えるほど興味深い。一体、ホヤずしのようなものを、日本人はいつごろから好むようになったのだろう。

私は、日本人がホヤを好きになったのではなくて、古墳時代前後に渡来した「すし人」(すし文化を持ってきた人たち)が、ホヤ好きだったと考えたい。実は、ホヤずしこそ「すし人」たちが、どこから日本列島に渡ってきたかという鍵を握っていると私は考えている。結論だけをずばりいえば、その地点は朝鮮半島の南部としか考えられない。

ホヤ0.jpg

ところで、ここで重大な疑問が生ずるのである。「すし人」が北九州に上陸した時代は古墳時代の前後と私は推理した。その頃大陸では西晋が栄えていた。やがて西晋は滅び、大陸では五胡十六国の時代を迎える。

日本列島では、丁度その頃古墳時代の中期を迎えた。江上波夫博士は騎馬民族が北九州に上陸した時代を、その古墳時代中期と考えている。「すし人」の上陸と、騎馬民族の北九州上陸との時間差は100年以内、おそらくは数十年ほどであろう。

私は騎馬民族と「すし人」とを同一視することは出来ない。すし好きの騎馬民族のような奇妙な民族など、食物嗜好的には考えられぬからだ。一歩譲って、四世紀を中心に「すし人」と、騎馬民族とが相前後して、北九州に上陸したと仮定してみよう。嗜好的に見て、魚好きと肉好きと、まことに奇妙な集団が出来上がってしまう。

大和朝廷の天皇一族の嗜好を調べてみると、不思議にもまことに魚好きだ。平安貴族たちの嗜好は一言でいえばすし好き。しかもそのすしは馴れずし。すし狂の私には、騎馬民族説を肯定しがたい。
(すし風土記A 近藤弘著)

本日入荷の寿司種です。(入荷が少ないものは、早めに無くなるものもございます)

アワビ、キス、トコブシ、イワシ、アカムツ、クロムツ、カンパチ、サヨリ、ハマグリ、タチウオ、真鯛、金目鯛、花鯛、煮アナゴ、アジ、締めサバ、シマアジ、コハダ、地たこ、アオリイカ、赤貝、サザエ、ウニ、自家製玉子焼き、他
(魚介は全て天然物です)

皆様のご来店をお待ち申し上げます


※午後6時以降のご来店はご予約をお願いします。
らかん寿し松月HP
ご予約はこちらからお願します。
お急ぎの場合は、電話(0470551004)でご予約をお願いします。(メールでの返事は時間が掛かります。ご了承ください)
TEL:0470(55)1004
Facebookもよろしくお願いします。

posted by らかん at 08:31| Comment(0) | 寿司の歴史と雑学

2021年06月26日

宮城閖上産の赤貝が旨い!

鋸南町の気温は23℃ 晴れ

千葉県ではまん延防止等重点措置を講じるべき区域及びその他の区域の飲食店に対する営業時間短縮等の要請が7月11日まで継続中です。
※自粛期間中の営業時間は午前11時から午後9時(酒類のご提供は午後8時まで)です。
※当日のご来店は午後6時までに電話0470551004で予約をお願いします。

赤貝

過去には東京湾江戸前の海で赤貝は多く獲れたので、江戸前寿しの代表的な寿しネタでしたが、今は数が少なくなり、輸入ものに頼っている所が多いです。でも、宮城閖上産の赤貝と輸入物では旨さに雲泥の差があります。

20180507_155336_470.jpg
(赤貝寿し)

宮城県名取市閖上港に上がる赤貝は閖上(ユリアゲ)と言い、都内では一番高値で取引されています。身もふっくらとして肉厚で非常に美味しいです。
夏の初めに産卵期を迎えるので、秋から春にかけて身が厚くなって旨さが濃くなります。

20180507_155341_470.jpg

この貝は、血液中に人間と同じヘモクロモーゲンと呼ぶ色素を持っているため人間の血液に似て赤いので赤貝と呼ばれる。(和名類聚抄より)

東京ずし雑話

東京江戸橋「吉野鮨」主人 吉野f雄さんは、このごろは店を息子に任せて、野口元夫としてもっぱら役者業に精を出しているが、すし学にも至極熱心な仁で種々面白い話をご存知だ。以下江戸前ずしについての同氏からの受け売りをすこし並べておく(文責在篠田)

江戸前という言葉は元来鰻屋が言い始めたのを、江戸喰物重宝記に出てくる地曳きずしがまねして、すしにも使い出した。しかも、そのころから鰻屋は江戸前という字をあまり使わなくなったのでおかしな話だ。

亡父のいわくに、すし屋は役者よりもつらい。役者は幕間だけは自分の時間だが、すし屋はつけ場に立ったらトイレで座をはずす訳には行かない(手で握るものゆえ)。東両国に「福ずし」という小さな店があったが、夜の11時までは立ちづめだからとて、3時ごろからは水っぽいものは一切絶った由である。すし屋はこれだけの覚悟がなければいけない。

昔はすし職人は座っていて、客は立ったままだった。それで、目の前に来るお客の口の中をのぞき、舌の上に残る飯の量でその炊け具合を判断した。上手に炊けていたら、一口で舌の上には殆ど米粒は残らないはずである。
魚が新しくて飯が良く炊けていれば、すしが旨いのは当然だ。屋台で二つ三つつまみ、二、三丁歩いて「アアうまかった、満腹した」ではいけない。「もう一つ食いたいナ」と後戻りするくらいがいいのだ、とも言っていた。

すしは、たとえ握りずしでも、馴れる時間が必要だ。握るそばから食べていくのは屋台店のことで、1軒の店をもつ以上、出前で配達して行った丁度そのときに旨くなければいけない。この頃のように、ちゃんと一軒の店を構えていながら、握るそばから食べるナンて風は、大正12年の東京大震災以後の話だ。あれで、屋台店がなくなって、一軒の店を構えるのは良いが、屋台店の風まで店に持ち込んじゃったのだ。(文責在篠田)

meiji.jpg
(にぎりずし創業者・花屋與兵衛も家系「両国與兵衛」の明治初期のにぎりずしの図)

このすしの絵はまだ江戸の香りも去りやらぬ明治10年前後の東京にぎりずしの面影を伝える貴重な資料である(吉野f雄)

本日入荷の寿司種です。(入荷が少ないものは、早めに無くなるものもございます)

アワビ、トコブシ、イワシ、アカムツ、キス、クロムツ、カツオ、カマス、サヨリ、ハマグリ、タチウオ、真鯛、金目鯛、花鯛、煮アナゴ、ヒラメ、アジ、締めサバ、シマアジ、コハダ、地たこ、アオリイカ、赤貝、サザエ、ウニ、自家製玉子焼き、他
(魚介は全て天然物です)

皆様のご来店をお待ち申し上げます

※午後6時半以降のご来店はご予約をお願いします。
らかん寿し松月HP
ご予約はこちらからお願します。
お急ぎの場合は、電話(0470551004)でご予約をお願いします。(メールでの返事は時間が掛かります。ご了承ください)
TEL:0470(55)1004
Facebookもよろしくお願いします。
posted by らかん at 07:19| Comment(0) | 寿司の歴史と雑学

2021年05月19日

タチウオに脂がのり甘みがあり、ますます美味しくなっています。

鋸南町の気温は18℃ 雨

千葉県では新型コロナウイルス感染症拡大防止の為、5月31日まで営業時間の短縮要請が継続中です。
※自粛期間中の営業時間は午前11時から午後9時(酒類のご提供は午後8時まで)です。
※ご来店時は午後6時までにご予約をお願いします。

太刀魚(保田産)
スズキ目サバ亜目タチウオ科

東京湾内のタチウオは脂がのり甘みがあり、ますます美味しくなっています。

IMG_20190224_101302_470.jpg
(タチウオの寿し)

IMG_20190224_101237_470.jpg
(タチウオ寿し)

20161023_110358_470.jpg
(1.8キロのタチウオ)

このタチウオは巨大で歯も目立ちます。これ位大きいとドラゴンと呼ばれます。太刀魚には鱗がなく、銀色のグアニンという成分が体表を覆っています。昔はこのグアニンを集めて『タチハク』というものを作り、これをセルロイドで練ってガラス玉に塗り模造真珠を作ったり、マニュキアのラメの原料になっていました。太刀魚はこのグアニンが剥離すると、水槽に入れてもすぐに死んでしまうので、この銀色がどれだけ残っているかが鮮度の目安になります。

20150426_095024_470.jpg

脂がのっている割にはオレイン酸が多く含まれるので、さっぱりとした淡白な味がします。オリーブオイルや、紅花油、ひまわり油などに多く含まれるオレイン酸は、血中コレステロールを減少する効果、ガンを抑制する効果、血液をきれいにするなどアンチエイジング効果があるといわれます。是非、健康の為にも旬の時期には大いに食べていただきたい魚の一つです。

すしの伝来と発展

「いなりずし」や「巻きずし」は「にぎりずし」より先に普及していたが、この起源は徳川時代となった頃の家康の権力範囲であった東海地方からで、その頃、現在のものとほぼ同じ形のものが、旅行者の携帯食として重用されていたという。これが宿場ごとに伝えられ、家康が居所を江戸に定めるとともに江戸に入って来て元禄(1688-1703)の終わりごろ、一般に普及し始めたのだとされている。

futomaki.jpg

江戸では、以上のように「なれずし」から発展した「箱ずし」に代わって「にぎりずし」が急速に普及したが関西では依然として「箱ずし」が主体的で、現在でも関西のすしといえば「箱ずし」をさす程であるが、当時の様子については天保年間に出た「守貞漫稿」に次のように書かれている。

「すしは三都とも押鮓なりしが、江戸はいつごろよりか箱ずし廃し握りずしのみとなる。箱ずしの廃せしは五.六十年以来成り、箱ずしというは、方四寸ばかりの下図のごとき箱に飯を塩と監を合せ、まず半分入れ、しょうゆ煮の椎茸を細かに切りこれを入れ、また飯をのせ下図のように玉子焼き、タイの刺身、アワビの薄片をのせ、縦横十二に切る。横四つ縦三つ、おおよそ十二片とする。
中央の四隅は玉子で、黒きはしいたけ、白きはタイのさしみまたはアワビの片身である」

susirekisi.jpg

上記の箱ずしは、当時一箱48文で売られ、十二に切ったものは一個4文であったという。

大阪で最初に「にぎりずし」を始めたのは、文政の末期(1838年)に道頓堀戎橋(後に大西の芝居の西隣りに移転)で「松の鮓」という江戸前という江戸風にぎりずしを売った店で、大いに繁盛したと記録されている。名古屋地方は天保年間に入ってからであるという。

「にぎりずし」の店の暖簾によく「江戸前」と書かれているが「江戸前」とは江戸の前の海、すなわち今の東京湾のことで、東京湾でとれたイキのいい魚を使っているということを意味している。したがって、例えば関西で「江戸前」という意味を使うのは本来の意味からすれば間違いで、正しくは「江戸前風」と書かねばならないわけである。

最も現在では東京に水揚げされる魚も東京湾とは限らず、マグロなどは南方もので、エビに至っては南米あたりの冷凍ものが主であるから、「江戸前」という言葉自身が本来の意味を失っているというのが現状であるが、江戸時代は、もちろん冷凍冷蔵法による貯蔵法などは発展していなかったから、江戸の人は江戸前(東京湾)ものの魚でなければすしを食べられなかった訳である。
(出典:すし調理師入門 浅見安彦 橋本常隆著)


本日入荷の寿司種です。(入荷が少ないものは、早めに無くなるものもございます)

イサキ、アカムツ、クロムツ、カマス、カツオ、カンパチ、サヨリ、ハマグリ、タチウオ、真鯛、甘鯛、金目鯛、花鯛、煮アナゴ、カレイ、アワビ、アジ、締めサバ、シマアジ、コハダ、地たこ、アオリイカ、赤貝、サザエ、ウニ、自家製玉子焼き、他
(魚介は全て天然物です)

皆様のご来店をお待ち申し上げます

コロナウィルスに最強に有効な除菌スプレーをご紹介します。(管理人も愛用しています)
※午後7時以降のご来店はご予約をお願いします。
らかん寿し松月HP
ご予約はこちらからお願します。
お急ぎの場合は、電話(0470551004)でご予約をお願いします。(メールでの返事は時間が掛かります。ご了承ください)
TEL:0470(55)1004
Facebookもよろしくお願いします。

posted by らかん at 07:53| Comment(0) | 寿司の歴史と雑学