2021年02月01日

玉子寿しとその歴史

鋸南町の気温7℃ 晴れ
2月1日(月)臨時休業いたします。11日(木)営業いたします。

※自粛期間中(1月12日より2月7日)の営業時間は午前11時から午後7時までです。ご来店時は必ず午後5時半までにご予約をお願いします。ご迷惑をお掛けしますが、ご協力をお願いします。

※イヴェントは中止ですが、佐久間ダム湖の水仙の花は見頃です。

玉子の寿し

玉子の寿しの由来について、はっきりとした文献はありません。しかし関西の寺で出されていた精進料理の箱寿しに供されていた玉子焼きが最初と言われます。江戸後期、箱寿しから握り寿しが主流になり、刻んだ玉子が握りの玉子へと形が変わったという事でしょう。

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「すしは三都とも押鮓なりしが、江戸はいつごろよりか箱ずし廃し握りずしのみとなる。箱ずしの廃せしは五.六十年以来成り、箱ずしというは、方四寸ばかりの下図のごとき箱に飯を塩と監を合せ、まず半分入れ、しょうゆ煮の椎茸を細かに切りこれを入れ、また飯をのせ下図のように玉子焼き、タイの刺身、アワビの薄片をのせ、縦横十二に切る。横四つ縦三つ、おおよそ十二片とする。
中央の四隅は玉子で、黒きはしいたけ、白きはタイのさしみまたはアワビの片身である」
『守貞謾稿』(1853)より

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『守貞謾稿』鮓の図

握りずしの出現は、江戸後期の文政年間(1818−30)で、当時、忙しい商人が早く食事が出来るようにと早寿しが握りすしの主流になりました。

『守貞謾稿』には、握りずしの種類として、鶏卵焼・車海老・海老そぼろ・白魚・まぐろさしみ・こはだ・あなご甘煮が記載されています。また、「鯛・鮃(ひらめ)は肉白く、鮪の属は赤肉なり。この赤白二種を並べ盛るを作り合せといふ」とあります。

このように、見た目の色合いの美しさを演出したり(鮪の赤、白身の白、玉子の黄)、当時江戸でも流行りだったカステラ(16世紀の室町時代末期にポルトガルの宣教師によって平戸や長崎に伝えられたとされる)のようなデザートとしての役目もあったと思います。

当時は、肉は食用禁止だったが、二本足は許されていたので魚だけではなく、江戸の職人が工夫して焼いた玉子の寿し(魚をほぐして入れたり工夫があった)を作ったのでしょう。

※肉食禁止は、大乗仏教の影響がありました。大乗のいくつかの経典で肉食禁止が説かれますが、最も有名なのは大乗の『涅槃経』でこの経典は、一切衆生に仏性があると説き非常に影響力がありました。その中心的思想から肉食の全面禁止が打ち出されましたが、それでも庶民は隠れて肉を食べていたようです。見つかると処罰は厳しかったようですが。

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たまご寿しの形が現代のようになったのは、江戸時代、カステラは長崎で作られていましたが、やがて江戸でも作られるようになり江戸の住民に親しまれていました。幕府が京都の勅旨(持参の役人)を接待する際には、カステラが出されていたとの記録が残っているようです。この影響で、箱寿司に使われていた刻んだ卵焼きを握りにする際のヒントになったと思われます。

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※カステラの製法は江戸時代の製菓書・料理書に数多掲載され、茶会でも多く用いられた。その一方で、カステラは鶏卵・小麦粉・砂糖といった栄養価の高い材料の使用から、江戸時代から戦前にかけて結核などの消耗性疾患に対する一種の栄養剤としても用いられていたこともある。

本日の寿司種です。(ご来店時は、ご予約をお願いします)

カワハギ、サヨリ、アマダイ、タチウオ、カンパチ、シマアジ、あん肝、金目鯛、真鯛、花鯛、サワラ、コハダ、赤貝、アオリイカ、アカムツ、アジ、アナゴ、ウニ、サバ、サザエ、アワビ、たこ、ヒラメ、自家製玉子焼き、他
(魚介は全て天然物です)

皆様のご来店をお待ち申し上げます

※ご来店の際はご予約をお願いします。
らかん寿し松月HP
ご予約はこちらからお願します。
お急ぎの場合は、電話(0470551004)でご予約をお願いします。(メールでの返事は時間が掛かります。ご了承ください)
TEL:0470(55)1004
Facebookもよろしくお願いします。

タグ:玉子寿し
posted by らかん at 09:41| Comment(0) | 寿司の歴史と雑学

2020年03月22日

江戸時代のにぎり寿し1貫の大きさは78g位でした。

鋸南町の気温は13℃ 曇り

江戸時代、寿司1貫は現代の2個の握りより大きかった?

いつのまにか、寿しの注文が1貫2個から1個に変わってしまいました。さて、何故1貫2個というのでしょうか?様々な理由がいわれますが、はっきりとは断言できないようです。ただ昔はにぎり1貫(1個)の大きさが今より大きかったので、食べやすいように今は2個になったといわれるようです。注文時は1個、2個で注文されると良いです。(当店は、現在は1貫1個です。)

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太平洋戦争前後、食料供給安定の為として政府により様々な食料統制が行われた時代がありました。
一時は東京都内には4000店ほどの寿し店が営業をしていましたが食料不足等で営業が困難になり多くの店がやめていきました。特に1947年の【飲食営業緊急措置例】は、飲食業を禁止とするというものでさらに多くの寿司屋は店をやめる事を余儀なくされました。

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生活が困窮し不安な日々の中で生まれた妙案が、握りずし6個と海苔巻き4個の計10個とお客様が持参した米一合とを交換して寿司屋はタネ代と加工賃等を得るという方法でした。

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これは「飲食業」ではなく委託加工制度であるとの主張を当局に掛け合い認めさせたそうですが、これを考えた人はわかりませんが、実行したのは東京で永い間手広く営業していた八木輝昌氏(関西出身)を中心とした有志の寿司屋何人かということです。八木輝昌氏達の当局への熱心な交渉により許可が出て握りすし業だけは営業可能となりました。

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こういう状況下で、他の飲食業は商売を闇のなかで行うこととなり、寿司屋は正当な商売となりました。

さらにこの委託加工制度の対象は握りずしに限られていたので、全国のすし屋が商売を継続するために握り鮨組合に加入したので、東京中心の握りずしが全国に普及することになったようです。

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(アジ寿し)

基本は握りずし6個と海苔巻き4個の計10個が米1合ということですから、江戸から続いていた寿司屋は、当時の重さでいうと1貫=3.75kg=1升=10合..1合=375gです。1個の米の重さは、37.5gです。寿司飯にすると78g位で握っていたのでしょう。(米の炊き増え率は210%:375g*2.1=787.5gが1合の白米/炊き増え率は米によってかなりの差が生じます)

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(金目鯛寿し)

今は、1合は大体150-160g位ですし、炊き上がりますと330g位です。10個のすしをこれで握ると、1個の寿司飯の重さは33g位ですから、当時はさらに2倍近い大きさです。(今は小さめに握って下さいとご注文される方が多いです)現代では、1個のすし飯は、大体15〜18gです。これに種をのせて40〜50g位です。
当店では、種によっては70gになるものもあります。

鋸南町でも大変大きな寿司を提供される店(亀寿司)も過去には存在しました。無くなって寂しいです。
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江戸時代後期万延小判金1両 金0.5匁(1.892mg)=5万円=銀150匁=銭10貫文=(文=16.5円)
1貫=1000匁=3.75kg=1升=10合....1合=375g
江戸時代の寿司1貫(1個)の価格は8文132円だったということです。
(参考・http://www.teiocollection.com/kakaku.htm
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本日入荷の寿司種です。(入荷が少ないものは、早めに無くなるものもございます)

青柳、石鯛、カツオ、サワラ、サヨリ、ハマグリ、タチウオ、真鯛、金目鯛、煮アナゴ、ヒラメ、アワビ、アジ、締めサバ、シマアジ、コハダ、地たこ、アオリイカ、赤貝、サザエ、ウニ、自家製玉子焼き、他
(魚介は全て天然物です)

皆様のご来店をお待ち申し上げます

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※午後7時以降のご来店はご予約をお願いします。
らかん寿し松月HP
ご予約はこちらからお願します。
お急ぎの場合は、電話(0470551004)でご予約をお願いします。(メールでの返事は時間が掛かります。ご了承ください)
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2018年04月23日

すしは発酵の食文化(発酵と腐敗は違います)

鋸南町の気温は18℃ 曇り
※休日・連休はご予約の方を優先させていただきます。

すしは発酵の食文化

現代のすしは、酢を使った江戸前鮨が主流ですが、元々は魚を塩と米飯で乳酸発酵させた馴れ鮨でした。
酢は原料になる穀物や果実から醸造酒をつくり、そこへ酢酸菌を加え、酢酸発酵させて作りますが、乳酸発酵により酸味を生じさせた食品が本来のすしの形態といわれます。古い文献にはすしを鮓や酸しと記しています。昆布で〆る寿し、酢で〆る寿しなどは、馴れ鮨の進化したものといえます。

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(シメサバ寿し 酢で〆てます )

近頃は、熟成肉や熟成寿司などのワードが頻繁にメディアで取り上げられますが、間違った方法での熟成は腐敗との境界線が曖昧なので、食中毒の原因にもなりかねません。肉でも魚でも長年培った熟練の技法が必要です。

発酵は、狭義には、酵母菌(イースト菌)、乳酸菌などの微生物が嫌気条件下でエネルギーを得るために有機化合物を酸化して、アルコール、有機酸、二酸化炭素などを生成する過程である。
広義には、微生物を利用して、食品を製造すること、有機化合物を工業的に製造することをいう。好気条件下で行なわれる酸化発酵(酢酸菌による酢酸発酵など)もある。

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(シロムツ昆布〆寿し)

熟成は歳をとらせることで、酵素と様々な外的環境(温度、湿度、時間など)の総合作用によりタンパク質が分解されて、生命活動に不可欠な成分であるアミノ酸が増え旨味成分が出ることです。自身の細胞に含まれる分解酵素により分解されることであり、微生物の活動によるものではありません。また、食品を「寝かせる」「仕込む」とよく言われますが、これは熟成を意味します。

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(小肌寿し 酢で〆てます)

腐敗は 細菌、真菌、酵母など微生物によって、生物由来の有機物、特にタンパク質などの窒素を含んだ有機物が分解されること。腐るとも言う。ただし分解によって、人間に都合のよい物質が生じる場合は発酵といわれる。腐敗物には腐敗アミン(インドール、ケトン)などが生成分解するため独特の臭気(主に硫化水素やアンモニアなどによる悪臭)を放つ。また、腐敗によって増殖した微生物が病原性のものであった場合には有毒物質を生じ、食中毒の原因ともなる。

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(キス昆布〆)

発酵と腐敗の遣い

食品を放置しておくと微生物の作用で分解され,次第に外観やにおい,味などが変化し,最後には食べられなくなってしまう。このような現象を腐敗と呼んでいる。一方,発酵も微生物の働きによって食品成分が次第に分解していく現象である。

腐敗は魚や肉などタンパク質食品で顕著であるが,それだけでなく,米飯や野菜,果実類など炭水化物の多い食品でもふつうにみられる。また原料が同じでも,蒸した大豆に枯草菌を生やして納豆が作られる場合には発酵とよばれるが,煮立を放っておいて枯草菌が生え,アンモニア臭やネトが生じたときは腐敗と呼ばれる。

ヨーグルトや酒のように糖類が分解されて乳酸やアルコールなどが生成されるような場合は発酵と呼ばれるが,牛乳に乳酸が蓄積して凝固したものはある時は腐敗(または変敗)と呼ばれる。乳酸菌は一般に善玉菌としてのイメージが強いが,包装ハム・ソーセージなどでは変敗(ネト)原因菌ともなる。乳談菌が清酒中で増殖した場合は火落ちといって腐敗を意味する。

これらの例からもわかるように,腐敗と発酵の区別は,食品や微生物の種類,生成物の違いによるのではなく,人の価値観に基づいて,微生物作用のうち人間生活に有用な場合を発酵,有害な場合を腐敗と呼んでいるのである。したがって,臭いの強いくさやふなずしなども,微生物作用が認められるのであれば,それが好きな人にとっては発酵食品であり,嫌いな人にとっては腐敗品に過ぎないということになる。

腐敗防止のために生まれた水産発酵食品

魚介類は畜産動物に比べて,死後の自己消化や腐敗が早く,また,漁獲量の変動も大きいので,捕れるときに捕り,それをまず貯蔵しておく必要があった。したがって,昔から水産では魚獲された魚をいかに貯蔵して品質劣化を防止するかということが最重要の問題であり,干物にしろ,塩蔵品にしろ,魚肉ソーセージや缶詰のような加工品にしろ,水産加工品はほとんどが腐敗防止のために生まれたものといえる。たとえば,缶詰や魚肉ソーセ-ジは魚に付着している微生物を加熱殺菌しその後の外部からの微生物の汚染を密封容器(包装)によって防いだものであり,一方,塩蔵品や干物,佃煮,酢漬けなどは魚の塩分や水分, pHなどを微生物の増殖に不適当な条件にすることによってその増殖を抑制したものである。

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(自家製カツオの酒盗 肝と塩で発酵を促します)

ところで,水産加工品の中には,塩辛, くさや,ふなずしのように,微生物や自己消化酵素の働きをむしろ積極的に利用して作られていると考えられる発酵食品があるが,これらの加工品ももとは魚介類の貯蔵から生まれたと考えることができる。たとえば,イカを塩蔵している問に自己消化酵素や細菌の働きで独特の旨味や臭いが生じるようになったものが塩辛,塩干魚を作る際の塩水を数百年間,取り替えずに繰り返し使用してきたのがくさやの干物である。ふなずしも塩蔵しておいたフナを夏の土用の頃にご飯と一緒に漬け込み,乳酸発酵をおこさせることで保存性と風味を付与したものである。
(藤井建 農学博士)

本日入荷の寿司種です。(入荷が少ないものは、早めに無くなるものもございます)

平貝、カツオ、トコブシ、生トリガイ、カマス、サヨリ、春子鯛、シマアジ、アオヤギ、ハマグリ、花鯛、真鯛、甘鯛、金目鯛、煮アナゴ、カレイ、アワビ、サザエ、アジ、生サバ、シメサバ、イワシ、コハダ、地たこ、ダルマイカ、赤貝、ウニ、自家製玉子焼き、他
(魚介は全て天然物です)

皆様のご来店をお待ち申し上げます

※休日・連休はご予約の方を優先させていただきます。
※午後7時以降のご来店はご予約をお願いします。
らかん寿し松月HP
ご予約はこちらからお願します。
お急ぎの場合は、電話でご予約をお願いします。(メールでの返事は時間が掛かります。ご了承ください)
TEL:0470(55)1004
Facebookもよろしくお願いします。

posted by らかん at 10:54| Comment(0) | 寿司の歴史と雑学